no drug no future
何よりビジュアル系ってのが嫌だった。

そっち系の音楽は嫌いじゃないけど、お客さんがほぼ、女しかいない。

最初に書いたようにホストと紙一重で、営業で繋がったりするバンドマンも多い。

勿論、お客さんは繋がり目当ての人も少なくはない。

信用しているけど、不安なのは確かだし・・・。

とにかく、異性との交流が多いから何かと心配だ。

前までは私がヘアメやスタッフで一緒にいれたけど、今度のバンドは癒真くんが途中から入る形。

だから既に、スタッフが揃ってるだろうし・・・。

そうじゃなくても薬の後遺症で勘グリが酷いのに、余計な神経を使いたくない。

これが正直な私の気持ちだった。

でも、キラキラと目を輝かせ話す癒真くんを目の前にしたら、ハッキリ嫌だとは言えなかった・・・。
私に癒真くんの夢を壊す権利はないから。

結局この日は話が曖昧になり終わった。
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