=キング of ビースト=3
下げていた目線をゆっくりとあげる。
するとそこには暖かい笑みを浮かべる璃人さんがいて。
「これは私からー…。」
といって差し出されたジュエリーケース。
無論ジュエリーケースにもトラストの文字。
受け取ってから
「いいんですか?」
と聞くと
「当たり前じゃない。それは由莉ちゃんにしかあげれないモノなんだから♪」
と楽しそうな声が聞こえて。
「ありがとうございます。」
と小さく笑った私をみて璃人さんは
早く開けてみて!!
と私を急かした。
四角型の高級そうなジュエリーケースの蓋をあげるとそこにあったモノに目を見開いた。
「すごいー…。」
私の口から漏れる声は感嘆の声。
「大切にしてね。」
と言ってきた璃人さんに
「っ~ありがとうございます。」
と深く頭を下げ、またジュエリーケースに入れられているそれを見た。