=キング of ビースト=3
「頼りない、とか違う未来、とかもういいの…。
…ーお兄ちゃんがいて、私がいた。
ただそれだけでいいような気がする。」
夜琉は軽くフッと笑うと、
「由莉はそれでいい…。
難しく考えんな。
存在した事さえ知っとけばそれでいいー…。
俺も忘れないでいてやる、由莉の兄ちゃんの事。」
と言ってくれた。
「ありがとう…。」
「感謝しなきゃいけねぇのは、俺。
お前の兄貴が由莉を守ってくんなかったら、俺はお前と出逢えなかったー…。
だからぜってぇ忘れねぇよ志音の事。」
心に響く優しい言葉。
ああ…
スキだーー…
こんなにも溢れてくる愛おしい気持ちー…
私はこんなにも幸せだーー…