=キング of ビースト=3
「何でー…無紅狼って…どうして…」
同様で言葉を繋げない俺に広斗は言い放った。
「俺がここの公園を出て行く前、璃玖は腕を庇ってはいなかった。でも今は腕を庇ってる。多分…肘脱臼したんじゃねぇの?」
と言って広斗はチラッと璃玖を見た。璃玖は目を見開きながら小さく頷いた。
「璃玖は強い。だからめったに怪我なんてしない。なのに璃玖が脱臼したって事はお前が強い。」
「…。」
「…それに、雅を挑発したのは殺して欲しいからだろ?さっき自分で言ってたし何より…俺の攻撃に避ける事もしなければ、ガードする事もしないで、もろ蹴りとパンチくらっただろ?お前だったら避ける事なんて簡単な癖に…。」
「…。」
「だいたい那龍侮辱して殺して貰おうなんて虫が良すぎる。」
「…。」
「でもーー雅を挑発したのは正解だ。きっとまじでお前を殺すよーー…。」
「…。」
「まぁ俺がそんな事させねぇがな。」