=キング of ビースト=3
くだらない。
那龍に入る入らないなんてどうでもいい。
那龍に入ろうが入らないが、俺の敵は全て。
なんの変わりもない。
五月蝿くなった闇を制したのは
「黙れーー…」
広斗だった。
一瞬で静まった公園。
流石総長だと思う。
「…ー俺はもう引退する。」
そして一気に空気を変える発言をするのも流石だと思う。
俺に苛立った様子の下っ端達が一瞬で意味が分からないといった顔をした。
「次の総長は夜琉だ。」
「「「え?」」」
「まだ今は俺が総長だがこれからは夜琉だ。」
「「「…。」」」
「だから一部の決定権は夜琉にもある。」
「おいおい…広斗。」
「雅は黙っとけ。」
「はぁ。本当にむちゃくちゃな事ばっか言いやがって。まぁそんな広斗が広斗らしいよ。」
「そうかよ。…まぁだから俺は無紅狼の事に関して、夜琉が決定権を持っていると思う。
これから那龍を統べていくのは夜琉だ。その仲間になる奴を決めるのも夜琉の大切な役目だ。」