=キング of ビースト=3
「…」
やっぱり、な。という気持ちと、もうちょっと周りの迷惑考えてこいと思う。
病院の入り口の側に停められたバイクからは
「…芯さん。」
弘樹が降りてきた。
「ー…お前もうちょい気を遣ってこい、ここ病院だぞ。」
「…次は気をつけます。」
「でー…何だ?」
「…ー詳しく聞かせて下さい。」
「由莉さんの事ならさっき言った通りだ。」
「でもッ!!!!!!」
荒々しく声をあげた弘樹に、冷めた声で言い捨てた。
「これは事実だ。……受け入れろ。何度説明したって、何度詳しく聞いたって事実は何一つ変わらないーー…。」
「…ッ!!」
「もう過ぎてしまった事だ、取り返しはつかない。受け入れるしか術はない。」
「…どうして、こんな事にーー…ッ…」
悔しそうに壁に腕を打ち付ける弘樹は今、指の事を受け入れたのだろうー…。