=キング of ビースト=3
短いコールの後亮は電話に出た。
『犯人分かったのか?』
挨拶もなしに本題に入る亮。
「多分なんだ、華月3年の欠席者リストに以前夜琉にしつこく付きまとっていた女の顔写真が入ってた。」
『その顔写真写メって送ってくれ、千佳に確認とってみる。』
「ああ、頼む。」
『じゃ、掛け直す。』
と言ってすぐさま切れた電話。
携帯から視線をあげた璃玖は夜琉に話かける。
「亮が今こいつかどうか確認をとってくれる。」
「…」
「そうしたら、どうする?女倉庫に連れて来ればいい?」
「ああ、倉庫には入れるな。敷地の庭にある物置小屋の近くでいい。」
「了解。」
璃玖はすぐに近くにいた面子にこれらの事を伝えた。
そうこうしているうちに璃玖の携帯が震えて、亮から折り返し電話がきた事を知らせた。
「どうだった?」
『こいつでビンゴだ!確認は取れてる。俺と千佳もその女に言いたい事がある、そっちに言っていいか?』
「もちろんだよ。すぐにこの女を倉庫連れて来させる。」
『分かった。』
「迎えいるなら、華月に車一台だすけど。」
『いや、いい。足ならある。じゃあ後で。』
「気をつけてね。」
電話を切った後、数人の那龍の面子にすぐに女を迎えにいかせた。