=キング of ビースト=3
「だって…ッ!私だって、夜琉さんの事好きなのに!!私のほうがずっと前から夜琉さんの事だいすきだったのに…!!どんなに頑張っても夜琉さんは私に振り向いてくれなかった!」
「で?」
「なのに、何で急に出てきた女がいつの間にか、当たり前のように夜琉さんの隣にいるのよ…っ!!
可愛くて、何でもできて、誰からも好かれてて、なんも苦労してない女なのにーッ!!どうしていつもいつも幸せばっかりなの!?!?だから少しくらい苦労すればいいのよッ!」
「そんなの、安藤さんの勝手な被害妄想でしょ?」
淡々とした口調で璃玖は続けた。
「由莉ちゃんは、誰も耐えられないような大変な過去を持ってて、それでも過去に縛られないように必死に明るく振る舞って生きてる。
勝手な妄想で、被害者ぶんなよ。」