青春スパイ大作戦【短編集】
モンモンとした日が三日間ほど過ぎた。
その晩。
オレの家に一つの着信が。
おかんの、「マネージャーの本田さんから、電話よー」の声に、エロ本を見ていたオレは、ひっくり返りそうになった。
すぐに部屋の電話を取り、一呼吸してから外線を繋げる。
「おぉ、もしもしー」
できるだけ明るい声を出すオレ。心臓は意味なく血を送りまくっている。
「あ、・・・・あの・・・・」
彼女の声を聞いた瞬間、オレは全てを悟った。