青春スパイ大作戦【短編集】
「ハイ、三千円」
後日、勝負の締め切りの日。
あの日の次の日から、シマと本田さんは、また一緒に帰り始めた。
シマは、照れながらも、「うん、やっぱし離れてみたら、好きなんかな。って気付いてん」とのたまった。
脳天、漬物石で砕いてやりたかったけど、我慢した。
「ええよ、そんな金なんて」
高校三年生の三千円って言うたら、丸まる一ヶ月のお小遣いだ。
「いや、賭けは絶対やからな。ええから、受け取れよ」
これで、もう今月は、漫画もエロゲー雑誌も買えないね・・・。
そんなやり取りがちょっと続いた後、
「じゃ、にぃしぃが告白した子の名前教えてくれたら、チャラにするよ」
と、彼は言う。
そう彼は言うけど、
「オレが告白した子、今のお前の彼女やからー!」
なんて、言えるかボケーーーーーー!!!
部内で三角関係って、お前らの関係がギクシャクするやろがーーーー!!
男前豆腐の角で頭ぶつけて、死ねっ!!死んでしまえっ!!