青春スパイ大作戦【短編集】
指されたレジを見ると、

そこには、綺麗な女性が立っていた。

愕然とするオレ。

なんのために、長時間お前を待ったと思ってるんだ!!
勇気を出したオレに、なんという羞恥プレイ!!

しかし、言われたからには、行かなければなるまい。
オレは、しょうがなく、そのレジへ歩いていく。

アハァァァァッァ、レジが、レジが近づいてくるぅぅぅ。

そして、レジにたどり着くと、オレは申し訳なさそうにエロゲーをカウンターに置いた。
女の子は、明らかに少し動揺している。
それを見た、オレはさらに動揺。

動揺する客と店員。

なんだ、このシチュエーションは。

今度は、パッケージを表に向けて置くが、バーコードは裏にあるので、結局裏も見られて、自分の首を絞めただけだった。

「は、8800円に、なります」

そう言われオレは、震える手で1万円札を出す。

心なしか、福沢諭吉が泣いてるように見えたのは、きっと気のせいだ。

お釣りを貰う。手が震えてなかなか財布に入らない。

あぁ、さっきは1時間くらい平気で待てたのに、この時間はなんて長く感じるんだ。

ようやく、お釣りを財布に入れ終わると、オレはついにエロゲーを手にする。

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