好きと伝えたくて…
*第2章*
來斗の気持ち
「楽しかった…な」
『うん』
「お前、ちゃんと飯食ってたか?」
『まぁ…』
「今日は泣かせてばっかで悪かった」
『ううん、少し楽になった気がする』
「そうか…。なあ、来週…愁都の一周忌だけど、行けるか?」
そっか…。
もうそんなに経ったんだ。
時間…経つの早すぎだよ。
『…地元に戻るのはさ、愁都との思い出が多すぎる…よっ』
「…あぁ」
『だけど…ね、会いたい…会いたくて仕方ないんだあ……っ』
「……」
『行くのは辛いけど会いたい。あの時だって、ちゃんとバイバイ言えなかった。あたしね…みんなの、蝶極のお陰で少しだけ前に進めたの。愁都を思い出すから本当は関わりたくなかったけど…あたしには蝶極が必要なんだ。一番、愁都が近くに居る気がして…』