黒白の彼方
プロローグ
眩しい。
キラキラと太陽が輝いてて
蝉がミンミン腹の底から鳴いてる。
目の前には大きな木。
木漏れ日が綺麗。
夏の香りが胸をくすぐる。
夏休みが始まったばかりのあの頃。
胸を躍らせていたあの時。
木漏れ日の中で絵を描くあの人に言われた。
真琴、あなたはあなたの色を見付けなさい。
今のあなたは何色にでもなれるんだから。
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