黒白の彼方


皆が席に着いたのを見届けると早速欠席確認にを始めた。

あたしの前の藍沢さんが呼ばれた。苗字が【市ノ瀬】のあたしは次に呼ばれる。


「市ノ瀬」


…おかしいな。
確かに今呼ばれた。
なのにあの先生、あたしが返事する前から何か書き込んでる。
多分、今日も欠席だと思ってるんだ。


「はい」


そう思うと可笑しくて、返事をしながらそれを隠す為に欠伸するフリをした。



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