黒白の彼方
恐る恐る振り返った先にいたのは担任の藤原サンだった。
なんでこの人がここにいるんだろう。
まさか家庭訪問?この時間に、一人暮らしの生徒の家に?
いやいや、止してくれ。あたしは今日は日付が変わる前に寝るんだから。
そんな事をぐだぐだ考えていた時だった。
「お前、何してんの?」
と尋ねられた。
「…何って。帰る途中ですけど。」
この偶然を装うような時に言わんばかりのその言葉…。まさか。
「…まさか先生、ストーカーですか?」