私達の生きた道
でも、リアルに感じたくない。
これは、作り話なんだし、深く考えちゃいけない。
そういう気持ちがどこかにあったのかもしれない。
映画が終わり、私達は映画館を出て駅へ向かう。
「あー感動した!ね、立夏!!」
蒼空は泣き腫らした目で私を見た。
「うん…」
「どうした?」
「…へ??」
蒼空は立ち止まり、俯いている私の顔を覗き込んだ。
「なんか、顔色悪い。大丈夫??」
確かに、気分は悪いかな。
頭が圧迫されるようで気持ち悪いに近いような頭痛がする。