私達の生きた道
「ん、大丈夫。多分慣れない大画面で疲れただけだよ」
「そう?まあ、確かにあれは肩凝るよね〜…」
蒼空はそう言って、自分で肩を揉んでいた。
『慣れない大画面で疲れただけだよ』
その時はそう言った。
そう思った。
でも…
思えば、普通の頭痛にしては可笑しかった。
これが、『あの』始まりだと言う事に。
私はまだ気づかなかった。
気づく筈がなかったんだ…
そして。
これから、私の普通の生活は崩れ去っていく。