私達の生きた道


「1度、病院で診てもらったら?薬とか貰えるんじゃない??」
「そだね。でも、時間ないから…」
「あ、そっか。バスケの試合近いんだ」

そう。
バスケ部のレギュラーに決まった蒼空と私は試合が近い事もあって、
練習がいつもよりハードなのだ。

「でも、少しくらい時間とって…」
「大丈夫!!そんな酷い頭痛じゃないし、吐き気もたまにだし。」

心配してくれる蒼空になぜか申し訳なさを感じて、私は蒼空の声を遮って言った。


大丈夫、大丈夫。

そう自分に言い聞かせた。
病は気からって言うし、ね。


< 13 / 21 >

この作品をシェア

pagetop