運命恋〜DESTNY love
少しビックリした顔をしてたけど、すぐ笑顔に変わったサヤの顔。
『うっし!』
って言いながら
右の指示機から左の指示機に変えてくれる。
私の家から遠退いて、また二人だけの時間。
たくさん話をした。
これからの事とか、卒業してからとか、将来の夢とか。
サヤは
いっぱい聞いてくれた。
大好きな人。
夢中になった人。
支えてくれた人。
ありがとう。
『あの星は、オリオン座で冬にしか見られへんねんで』
車を降りて家の前で説明してくれるサヤ。
『そうなんやぁ!』
知ってるよ、それくらい。
そんなにバカじゃないよ私。
でも必死に、
空を見上げた。
綺麗に広がる星を必死に見つめた。
今さら涙がこぼれ落ちそうになる。
今、泣いちゃダメだ。
『星い〜っぱい!めっちゃ綺麗〜!』
大丈夫、笑える。