好きとは言えなくて…


顔を拭き終わると佐倉君から来たメールを開いた。

私はメールを読んだ瞬間に固まってしまった。


私の反応に気づいたのか菜美が私の名前を呼ぶ。
菜美の声で我に返った私はメールの内容を菜美に話した。


「佐倉君。今日の朝に好きな人に告白されたんだって」


「それ…本当?
今日の電話は佐倉君とその好きな人との会話だったってこと?」


「今思い出したんだけど佐倉君の好きな人の名前って`市川 梢(イチカワ コズエ)’っていうんだよね。だから…」


メールなんて見なければ良かった。そもそも佐倉君からメアドの交換しなければこんなにも傷つかなったのに。


「由衣。今またこうすれば良かったって思ってるでしょ? そんな起きたことを後悔するなんて馬鹿がすることだよ。
それにしても誰が由衣に電話かけたんだろう?」


菜美はいけないことはいけないってちゃんと叱ってくれるからつい菜美に頼っちゃうんだよね。
それにしても朝の電話は誰だったんだろう?


そう思いながらも私はメール作成画面を開き佐倉君にメールを打っていた。


『好きな人に告白されて良かったじゃない!おめでとう(*^▽^)/★*☆♪
ところで今日私に電話した?』


そこまで打つとメールの送信ボタンを押した。


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