好きとは言えなくて…
「とりあえず今佐倉君にメールしたから朝の電話が誰かわかると思うよ。
あの場だったら佐倉君の可能性が高いけどね」


告白されてる声が入ってたんだから佐倉君からじゃないとおかしいんだけどね。私には佐倉君と同じ学校に通う子の友達はいないから。


「確かに。
この話は保留にしといてさっさとご飯食べようか。
お昼休みの時間は短いしさ」


菜美の言葉を合図に私達は再びお弁当に手をつけた。


「そういえば斉藤君からはメールくるの?」


おかずを口にしながら菜美は聞いてくる。


口に含んでる物出さないでよ?


菜美に警戒しながらも菜美の質問に答えた。


「一日に一回は来るよ。私が返事しない限り次のメールは来ないから助かってるけど。
あっ! 菜美ごめん。斉藤君にメール返してないから返してもいい?」


思い出したかのように菜美に伝えると菜美は『どうぞ』と澄ました顔で言いそしてお茶を口に含んだ。


「そうだ。斉藤君もここに呼んだら?」


斉藤君宛てにメールを打ってると菜美が唐突に言うものだから間違えて途中までのメールを送信しようとするところだった。


「女の子2人に男の子が1人で来るわけ「由衣。後ろ」えっ?」


菜美に文句を言おうとしたら途中で菜美が話すから驚いてしまいそのままの顔で後ろを向くとそこには申し訳なさそうな顔の斉藤君がいた。




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