好きとは言えなくて…
第5章 口からでた出任せ
試すように言った言葉
その言葉を紡いだ瞬間
君は
驚いた顔をして
戸惑ったような顔をして
そして 気づいた
自分が 何を言ったのか
君と私にあるのは
私の一方的な
憧れと好意
それを忘れて 気持ちを伝えて
そんなこと言われたら
誰だって 驚くし困る
私は好きな相手に好意を伝えることが
『悪』なんだと思った
どうか 私が言ったことを忘れて欲しいと
強く願った