好きとは言えなくて…
私の言葉に今更気付いたのが男の子は慌てた様子で自己紹介をする。


「すっ、すみません。僕の名前は斉藤 洋介(サイトウ ヨウスケ)って言います!」


そんな慌てんでもいいのに。


「斉藤君ね。じゃあ中庭に行こうか」


鞄を肩にかけると中庭に向かう為に教室から出た。


「もっ、最上さん。待って下さい!」


後ろから斉藤君の声がしたけど着いてくるよね?
最悪、中庭って言ってあるから中庭で待ってればくるか。


そんな酷いことを思いながらも上履きから靴に変える為に下駄箱へと足を向けた。





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