好きとは言えなくて…

さてと。最上と知り合いだという犬飼さんは俺に何の用なんだ？


俺はそう思いながらも犬飼さんの所にまで戻った。


「あの。俺に何か用ですか？」



犬飼さんと向き合うように立って犬飼さんに声をかける。


最上の名を出すと言うことはきっと最上の事についての話なのだろう。



「ここで話すのもなんだからどこか場所を変えませんか？ 今すごく目立ってますから」


犬飼さんに言われて周りを見渡すと俺と犬飼さんをジロジロと見ながら通りすぎる生徒が大勢いた。


そういえば、ここはまだ学校だったっけ。

改めて思い出して俺と犬飼さんは近くの公園へと向かった。