好きとは言えなくて…
-由衣子-


佐倉君ってまた懐かしい人が来たな。


私はクスクスと小さく笑いながら佐倉君が注文したケーキを箱に詰めた。


ケーキを詰めた箱をビニール袋に入れて佐倉君の元へと向かう。


「お待たせしました!」


そう佐倉君に言いながら近づくと彼は一瞬驚いた顔をした。


あれ? 私何かしたかな?

「ごめん。ちょっと考えごとしてた。
そういえば最上さんってこの後ひま? 暇なら一緒に帰らない?」



佐倉君はニッコリと笑いながら尋ねてきた。




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