好きとは言えなくて…
『昨日も言いましたけど、最上さんを好きになったきっかけは笑顔が可愛かったからです!』


やっぱりか…。


案の定、メールは斉藤君からだった。


斉藤君のメールを見て色んな思いが渦巻く。



笑顔が可愛いってどこが? こんなニセモノをただ張り付けただけの笑顔が可愛い?
実際は私が嫌われたくないからってやってるんだからしょうがないはなし。


一度ため息をついて携帯をいじっていると斉藤君のメールに続きがあったことに気がついた。


まだ続きあったんだ。全然気づかなかった。



『でも時折見せる寂しそうな笑顔を見て僕が笑顔にしてあげたいって思ったんです!
うわー(>_<)こういうこと言うの恥ずかしいですね(//∇//)』


斉藤君直球過ぎだから。読んでるこっちの身にもなってほしいよ。


それにしても私っていつも笑ってるつもりだったけど、違ったんだ。斉藤君はちゃんと見ててくれたんだな。


斉藤君が私をちゃんと見てくれて理解しようとしてたのが素直に嬉しかった。








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