好きとは言えなくて…
私は驚かれる意味がわからなくてジッと佐倉君の顔を見ていると、佐倉君はクスッと小さく笑った。


私の顔を見て笑うの酷くない?


そう思っていると佐倉君は穏やかな顔をしながら私を見ていた。


「最上。変わったな。小学生の頃からそうやって言いたいこと言えば良かったのに」


多分、佐倉君の言葉は正論なんだと思う。
だけど私は人気者だった貴方に私の何がわかるの?そんな勝手なことを思ってしまった。


きっと私は根本的な所は変わってないんだって改めて思った。


遠くから『最上の言う通り自分で選ばないと意味ないよな』佐倉君のそんな声がして好きな人の誕生日プレゼントを選んでることがわかった。


「私。先に出てるね」


きっと今の佐倉君には私が居てもいなくても同じだって思えて私はそう佐倉君に伝えてお店の前にある長椅子に向かった。




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