100年桜


「行って。走れば葉月君なら間に合うよ」

「でも…」

「あたしは大丈夫だから」


本当は大丈夫なんかじゃない。

でも葉月君の前では泣きたくないから…



「葵…」

「良いから!早く行ってよ」

「……俺も好きだよ」


そう言って葉月君は、あたしの前から居なくなった。



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