100年桜


由香に全部話した。

由香は何も言わずに、あたしを抱きしめてくれた。


「その由里って子、遼が何か知ってるかも。聞いてみる?」

「ううん。もう良いの」

「葵…」

「あたし分かったの。恋ってね、結ばれるだけが恋じゃないって。葉月君を好きになって良かった。楽しかったし。もうきっと前みたいに笑い合う事ないかもしれないけど、後悔なんてしてないよ」



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