ごめんね。
その日から変わったことといえば
お母さんの帰りが遅くなったことと
ごはんができあいのものがおおくなったこと





あれから5日目の夜



塾から帰ってきてリビングへ入ろうとした時



「それならやめればいいだろ」




お父さんの大きな怒鳴り声が聞こえた



わたしはおもわず息をひそめた




「それぐらい自分でできないなら
仕事なんてやめてしまえ」

「だから今だけでいいの
退院するまでだけで」


「いつ退院なんてするんだ
俺だって忙しい」


「だけど毎日ひとつでも…」

「だからできないならやめろ
いま一番大事な仕事があるんだ」




タイミングを見計らって
自分の部屋へとあがる




びっくりしたあ


そうため息をついた時だった


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