立入禁止(ホラー×恋愛)
「じゃぁ夜、駅前に集合」
「はーい。持ち物は?」
夏希のテンションは低い。
盛り上がってるのは勇だけ。
「懐中電灯と、、、」
しばらく考えるフリをした後、
「霊感」
脳天気な事を言う。
「えっ!?小野って見えるの?」
勇の言葉に旬は驚く。
「まぁ、、、」
「じゃぁさぁ、何処に霊が居るか感知できるじゃん」
「幽霊レーダー、、、ん?ユーレーダーか」
「おっ上手い!霊とレーをかけたのか」
「ピンポーン」
男子2人は勝手に盛り上がっている。
そんな2人を見て笑う夏希。
「普通に歩き回るんじゃ面白くないからカルテ貰って帰ろうぜ」
「おぉ、欲張るね」
さっきまで嫌がっていたのが嘘の様だ。
「カルテなんて持って帰って来たら絶対危ないって」
貰う気満々の2人に夏希が忠告した。
「平気だよ。呪われてる訳じゃないんだから」
勇ではなく旬が答えた。