本の姫君と童話の王子様。

そして物語は本編へ

父さんが譲歩してくれて、僕に1年間という猶予が与えられたのは2月のこと。

その後しばらくは受験勉強で忙しくて話の構想を練る暇なんてなかった。


3月の下旬、入試も終わって結果発表を待つ間。

本屋を巡って父さんに燃やされた本を集めた。

童話の本はちょっと高くて、貯めておいた小遣いがかなり減った。

でも僕の本棚にまた、前のように本が並んでいるのが嬉しかった。

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