きみのとなり


捻挫のお陰で、大変な一日だった。



学校のエレベーターは何だかたくさん人が乗るし、それが嫌だから階段を使ったら汗はかくし。




「ふぅ…」



私は大変だった一日を振り返りながら



拓ちゃんの高校、西高の横を歩いていた。



もう9月なのに、暑さが半端じゃない。




「はぁ…暑い」



みんなもワイシャツのボタンを外したり、腕まくりをしたりしている。




「…つーかさぁ」



「?」



私がパタパタと襟元をあおいでいたところへ、大声で話す女の子2人が横を通った。




「球技大会、3組が優勝したじゃん?あれ、当たり前だよね」


「確かにー。だって3組ってフットボールやってる子が全員サッカーでしょ?逆に勝てなきゃ変でしょ!?」




アハハッと笑い合う二人。



私は汗が冷や汗になるのを感じながらその場にピタリと立ち止まった。




「…調子乗んな」



「ほんと」




あの人達、決勝で戦った2組の子達だ…




私のこと……見てる…よね…






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