きみのとなり
グランドに着くと、そこには大勢の保護者と
遠くには、ボールを蹴る裕介がいた。
「たくさん」
「ほんとだぁ」
私達は空いているイスに座って試合が始まるのを見守った。
キックオフで試合が始まる。
裕介がボールを追いかけてる。
「っ…ゆーーすけーーー!!」
思わず私は立ち上がって叫んだ。
裕介は一瞬私の方を見て、ニッと笑うと、見事な足さばきで相手の間をすり抜けて
そして…
「あ!!」
ボールをゴールに押し入れた。
「すっごーい!裕介!すっごいよ!!」
私はぴょんぴょんと跳ねて喜んだ。
「……ククッ…」
「!!」
…あ……しまった…
「ご…ごめん!」
「いや…上原らしいよ」
「あはは…」
「…もっと応援してやんなよ。裕介君、上原見て喜んでたし」
ね?と言って笑うと、鈴木君も立ち上がって
「裕介君!!頑張れーー!!!」
と叫んだ。