きみのとなり
「フゥ…」
私は教室の前で一つため息をついてからドアを開けた。
「おはよぉ」
みんなにあいさつをして自分の席に着く。
「おはよー未来!!」
「ギャッ!!!」
突然後ろから羽交い締めにされ、思わず酷い声を出してしまった。
「ぷっ!ぶっさいくな声!」
「っ~…梢!!」
「あは!ばれてた?」
「こんなことすんの梢だけだし!」
「ごめんごめん!」
梢はニッと笑いながら、私の隣の席に座った。
「もうすぐそこの席の子来るよ?」
「えー?いいよ。それよりさ!」
梢はその席の子のことはかまわないといったようなかんじで、ニヤリと私を見た。
「な…に…」
何だろ…この感じ…
嫌な感じ…が…
「未来さぁ…最近、鈴木と仲いいよね」
「なっ!!何言って!!」
思わず焦って、ガタンとイスを倒して立ち上がってしまった。
顔が、熱い…