きみのとなり
昼休み、梢と机を向かい合わせてご飯を食べているときだった。
「上原!」
「あ」
ミートボールを頬張っているときに鈴木君が片手に紙を一枚持ってやってきた。
「上原、これ参加する?」
これと言って鈴木君が差し出してきた紙を受け取る。
私の横に移動してきた梢も紙を覗き込む。
「受験生限定学習会?」
私は紙に書かれている文字を読み上げた。
「うん。佐藤先生が3年の先生に提案してくれたみたいなんだ。上原が行くなら、俺も行こうかなって…」
「あ…えと、私は…」
私はチラリと紙に書かれている日付を見た。
3日間の合宿か…
土日と…
月曜日が創立記念日だから3連休でってことね。
でも、この3日間の中の日曜日は……
「…ちゃ…の……」
「え?」
鈴木君と、梢までもがキョトンと首を傾げた。
「…あ…ううん!ごめん、ちょっと考えごと。」
「変な未来ー!私は参加しようかなっ?」
「はぁ?別にお前はいいの!」
「うっさい!私が行けば未来もくるもん!ね!?未来!」
「え…」
梢と鈴木君の視線が私に向いた。