きみのとなり

「やっと笑ったねぇ」



「え？」




笑いが落ち着いて、フゥと息をついた私に、田中君は言った。



「なーんかさ、なんとなくだけど、最近みぃたん元気なかったっしょ？」



「……よく見てるね」



「斗真と一緒にいるからね」




アハハと笑う田中君。




「斗真、心配してるよ。普通にしてるようでさ、みぃたんが離れて行かないか心配でしょうがないみたい」



「………」




鈴木君が…



「みぃたんは石川先輩のこと、まだ好き？」



「え……」




突然、田中君が真面目に聞くから……驚いて…




好きじゃないよ。




もう諦めたよ。




鈴木君が１番好きだよ。




もう、幼なじみでも何でもないよ……




そんな言葉が頭の中を飛び交うけど…



けど……




「みぃたん？」



「っ……ごめっ…」



「え？ちょっと、みぃたん！？あぁ！！ごめん！泣かないで！！わー！」





言葉にするのが、怖いんだよ…