きみのとなり
嘘。
ほんとはそんなことでダメだなんて言わないよ。
あのね、花火はね…
「未来ー、やろうよ。鈴木もやるんだよ?」
「…え」
ああ…
私…また…
「…うん、じゃあやる」
「まじ!?やったやった!!」
梢は鞄の中にある花火を全て出して並べて喜んだ。
「………」
私は黙ってその様子を見ていた。
ーー『未来!!花火やろーぜ!!』
『え~?花火って夏にやるんじゃないの?』
『余ったんだよ。もったいないだろ?ほら、行くぞ!』
『うーん』
『楽しいから!!』
『……』
『な?』
『……うん!!』ーー
秋なのに、花火だよ。
ねぇ…拓ちゃん。
拓ちゃんも、みんなも
おかしいよ。