きみのとなり
「石川先輩のこと、考えちゃうのは幼なじみだから仕方ないって思ってた。」
「………」
「小さいときからずっと一緒だったから、俺には入れないところもあるから。幼なじみ。そう考えてた」
「……斗真君…」
「でも…」
斗真君の顔が、苦しそうな、悲しい顔になって
まっすぐに私を見つめた。
「未来のは、そうじゃない」
「……」
悲しい顔が目の前にある。
『未来のは、そうじゃない』ーー
「何で…」
「え?」
斗真君……
何で……
「何でそんなこと言うの…」
私はむくっと起き上がった。
「………」
起き上がって、自分の格好をよく見た。
上はブラの上にキャミソールを着ただけで、下はショーパン。
押し倒された勢いでか、キャミソールとブラの肩ヒモが肩から落ちていた。
「…っ……」
私はそれを見て、気づいたら部屋から飛び出していた。
「あ…未来!!」
斗真君に呼ばれても止まらなかった。