きみのとなり
「わ、私も…ごめんねっ…斗真君を傷つけちゃった…ほんとにごめんなさい!」
私は勢いよく頭を下げた。
「いや俺が悪いんだ」
「違うの私が悪いの…だから」
だから…
「ぷ…」
「へ?」
ギュッと閉じていた瞼をそっと開けると、斗真君がクスクスと笑っていた。
「な、何?」
「いや…俺も、未来も、お互いに譲らないから…ククッ…おかしくてっ…」
斗真君は笑いながらそう言うと優しく私の頭に手を乗せた。
「教室、行こうか」
「…うん」
朝から、キラースマイルにやられてしまった…
まぶしすぎる…
「あ…」
「?」
急に立ち止まった斗真君を見上げる。
「どうしたの?」
顔を覗き込むと
「あのさ…」
と言って真っ赤になっている。
「ん?」
「あの…合宿で…」
「うん」
「花火した夜…」
「……うん…」