きみのとなり
教室に入るとなんだかいつもよりガヤガヤとしていた。
「何かあるのかな?」
私は斗真君と顔を見合わせてキョトンとした。
「あ!未来~!!おっはよう!」
二人で教室の入口に突っ立っていると、梢が相変わらずの笑顔で駆け寄ってきた。
「おはよう。…何か、あるの?」
私はコソコソと梢に聞く。
「えー?何言ってんの?」
梢はそう言ってクスクス笑う。
「何だよ、早く言えよ」
斗真君がムスッとして梢に言った。
「学園祭だよー」
梢は「鈴木も知らないの?」なんて言ってまたクスクスと笑った。
「がく…えんさい…」
そっか…
忘れてた。
最近は勉強ばっかりだったからな…
「もう決まってるらしいよ。学級委員が決めてたみたいで。劇やるみたい」
「そう…」