きみのとなり


梢は薄い反応の私を見て首を傾げた。



「楽しみじゃないの?」



「違うよ」



「でも…」



違う。



楽しみじゃないわけがない。




「…私…今年の学園祭は」



「うん」



「か、彼氏がいるんだなって思ったら楽しみになりすぎちゃって……」



私は赤くなりながら、隣に立つ斗真君をちらりと見上げた。




「っ~……」



あら。



真っ赤…?



「はいはい。ごちそうさま~!ほら!もうのろけはいいから席着いた着いた!!」



梢はニタリと笑ってから私達の背中をバシッと叩いた。



「鈴木は早くあっち行ってー。たまには私にも未来譲りなさいよ!」



「あー!はいはい!」



斗真君は真っ赤になりながら田中君達がいる輪の中に入って行った。







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