きみのとなり
私の中の変化
あれから放課後は毎日練習をして、ついに当日。
本番になった。
「よし。がんばろう!」
ドレスを着たいじわるな姉役の優子ちゃんが私の肩をトンと叩いた。
「うん」
大丈夫大丈夫。
『それでは3年1組でシンデレラです』
大きな拍手がおきて、緞帳が上がる。
うぅ…
ヤバいヤバい…!
緊張する。
どうしよう。
「未来ー!!」
…え?
チラッと客席を見ると、お母さんと拓ちゃんちのおばさんと裕介と真美ちゃんまで来ていた。
それを見て、緊張が少し解れて…
私は大きく息を吸った。
「あー忙しい忙しい。毎日掃除やお料理お洗濯。忙しいわ」
言えた…!
それから、吹っ切れた私は最後まで劇をやり通すことができた。