きみのとなり
そうか…
来月はもうクリスマスがあるのかぁ…
…いつもは、お隣りと過ごしてたな……
「お父さんは大丈夫?」
「あー…そうだ!梢に協力してもらうよ!ふふっ」
私は「大丈夫」と言って斗真君の前の机に座った。
「未来」
「……」
斗真君は私の手をギュッと握ってきた。
「斗真君…?」
「うん…」
「どうしたの?」
「……うん」
斗真君はそう言うと、座っていた机から静かに降りて
私を優しく抱きしめた。
「と…斗真君!まだ人くるかもしれないよ!」
「……未来…」
「ど、どうしたの!?」
私は顔を赤く染めながらも、慌てた。
「…どこにも行かないで」
「…え」
「どこにも行かないで。石川先輩のこと切らないでいいって言ったけど…やっぱり、ずっと俺の隣にいてほしい…」
「斗真君…」
斗真君がギュッと強く抱きしめてくる。
だから私も斗真君の背中に腕を回して、強く抱きしめた。