きみのとなり


私は朝よりも明らかに具合の悪そうな声で話す梢に顔をしかめた。



「梢、具合悪いんじゃないの?給食だって食べてなかったし。ちょっと顔あげて…」



私は梢の顔を無理矢理上げさせた。




「ゴホッゴホッ…大丈夫だよ…ゴホッ…」



「!!…梢、顔真っ赤だよ!」


「え…?そうかな…?ハハ…でもちょっとキツいかも…」



「もう!!朝から具合悪かったんでしょ!?なんでもっと早く言わないの!保健室行こう」



私は梢を立たせて保健室に連れて行った。




保健室の先生は真っ赤な顔の梢を見てすごく驚いていた。




「渡辺さん、お家に電話したらお母さんがいらして今から迎えにきてくださるそうだから」



先生はそう言って梢をベッドに寝かせた。




「上原さん、連れてきてありがとう。でもずっと渡辺さんといたんでしょう?うつらなければいいけど。今すごくはやってるのよ風邪が。寒いからね」



「気をつけます」



私はべらべら話す先生に微笑んで保健室を出た。






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