きみのとなり


「ただいまー!ひゃー!さーむーいー!!」




玄関のドアを急いで閉めて、リビングへと駆け込んだ。




「こーら!かばんくらい置いてきなさい!」



「だって寒いんだもん」



私はストーブの前に行って足と手を温めた。




「はー!あったかい!」



「かばん!」



そんなことをしていたら、お母さんがぴしゃりと言った。




「わかったよー」



「ついでに着替えてきなさいよ」



「はいはい」



私は唇を尖らせて、自分の部屋に向かった。









「ひー!寒い!」




こんなんじゃまた風邪引いちゃう。



私は独り言を言いながら着替えて、バタバタとリビングに戻った。





「もう。騒がしいわねー」



「寒いんだもん!!」




ストーブの前にいき、さっきみたいに温まっていると、お母さんが「そういえば」と言って心配そうな顔をした。



「何?」








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