きみのとなり
「あら未来~。嫌ならいいのよ~?お父さんに今日は鈴木君とデートってこと言っておくから~」
「………」
なんて親だ。
お母さんに家に行くとは言えないから、デートと伝えてあった。
お母さんはそれで大丈夫。
しかーし!
ここでお父さんだ。
あの人は斗真君を目の敵にしてる。
万が一伝わったら……
「……掃除、すればいいの?」
私が苦笑いをするとお母さんはニコーっとして
「あら、やってくれるの未来?いい子ね~」
と言って私の肩をぽんぽんと叩いた。
ゾクリと寒気がしたので、私は慌てて掃除機を取りに行った。