きみのとなり
私は梢に抱き着いて泣くだけ泣いた。
涙が止まった頃には先生が来ていて講座が始まっていた。
ガラッーー
「はよっす」
講座が始まって20分くらいたった時だった。
当たり前のように二人の男子が教室に入ってきた。
「はよっすじゃないだろ。お前らは去年も遅刻してただろ。まったく、受験生らしくないぞ」
「すいませーん」
「はぁ…田中。お前はもっと反省の態度を示しなさい。」
「へい」
「はぁ…鈴木、お前もだ」
「…寝坊です」
「まったく…もういい。席に着きなさい。」
先生の説教を終え、二人の男子は自分の席にだるそうに座った。
田中君はニコニコしてるけど鈴木君は眠そうに目を擦ってる。
まあ、それがいつもの彼らなんだけれど。
「なぁ、上原」
「へ?…私?」
私は急に鈴木君に呼ばれて少しパニックになる。
だって、鈴木君はバスケできて
学年一かっこいいっていうことで有名な人だから…