きみのとなり
あたふたとする私を見て、鈴木君はブッと吹き出した。
「な…何よ…」
「いや…ははっ…上原ってお前しかいないのに…ぷっ…何でそんなに慌てんのかなぁって。はははっ!」
「あ…慌てるよ!いきなり話しかけてきて…」
私は必死に鈴木君に反抗したけれど、鈴木君は爽やかな笑顔で笑うだけで
私の言い分なんて聞く気ゼロだ。
「何~?みぃたん。斗真にからかわれてるの?斗真、俺も交ぜてー」
「っ~~…もう!田中君まで!」
「よし!啓太もやろうぜ!上原は面白い。」
「酷い!」
私はいじめてくる二人に向かって頬を膨らませた。
「上原」
「何よ!もう知らない!」
「…いじめないから。ちょっと真面目な話」
「…何?」
こうも鈴木君に近くに寄られると
緊張する…
私は汗ばむ手で拳を作って鈴木君の言葉を待った。
「…上原と…石川先輩って…付き合ってんの?」
鈴木君は目をつむって言った。
「……え…」