きみのとなり
息切れしながら、公園に行くと、柵に寄りかかりながら携帯をいじる斗真君がいた。
「ご、ごめん!」
私が駆け寄ると斗真君は顔をあげてニコッとした。
「急がなくていいって言ったのに」
「早く会いたかったから…」
「うん、俺も…」
それからなんとなく気まずくなってしまって、なんとか話題を探そうと頭の中で考える。
申し訳なさすぎる。
クリスマス投げ出して、連絡もしないで
クリスマスやり直そうって言ったのも斗真君で。
私、最悪。
「あのさ」
「へ…」
先に口を開いたのは斗真君。
また、失敗だ…。
「俺、別れないよ」
「……」
「未来はそのつもりだったかもしれないけど…」
「っ…違っ!」
「はは…ごめん。酷いな俺…」
「……」
私が黙ると斗真君は、座ろうかと言ってベンチに向かった。
私も静かについていって、ベンチに腰かけた。